カフェ・喫茶店を閉めるとき、コーヒーの機械はどうするか|エスプレッソマシン・グラインダー・焙煎機は「誰の物か」「水」「排気」で段取りが変わる

カフェや喫茶店を閉めるとき、一般の飲食店とちがって残るのがコーヒーの機械です。エスプレッソマシン、グラインダー(豆を挽く機械)、自家焙煎の店なら焙煎機。どれも中古で探している人がいる一方、店の水道や排気とつながっていたり、そもそも自分の物ではなかったりして、査定の前に確かめることが一般の厨房機器より多くなります。

この記事は、カフェ・喫茶店の店主が閉店を決めたあと、コーヒーの機械の買取を頼む前に確かめることを、「誰の物か」「水」「排気」の順に整理します。機種ごとの買取額は、状態・年式・地域で大きく変わるため書いていません。金額は見積もりで確かめてください。

先に結論

  • 最初に「自分の物か」を確かめる。 エスプレッソマシンやグラインダーは、レンタル・リースのほか、豆の仕入れ先から貸し出しを受けていることがある。自分の物でなければ売れない
  • エスプレッソマシンは給水・排水と浄水器(軟水器)につながっていることが多い。外す作業と、運ぶ前の水抜きを誰がするかを決めておく
  • 焙煎機は燃料(ガス・電気)と排気ダクトを確かめる。ダクトは機械の買取とは別に、原状回復の工事として扱われることがある
  • 壁や分電盤側の配線を外すのは電気工事士の作業。機械の端子やコンセントを外すだけなら資格の要らない作業もある
  • 保健所への届出は、許可証に書かれた業種名で確かめる

① 誰の物か|コーヒーの機械は「借りている」ことが多い

カフェの機械は、ほかの厨房機器より自分の物ではないことが多いのが特徴です。

入れ方閉店のときに起きること
自分で買った自分の判断で売れる
リース契約が続いている。残債・返却は契約で決まる
レンタル返すのが前提。売ることはできない
豆の仕入れ先からの貸し出し豆の取引とセットのことがある。返し方・期限は仕入れ先との取り決めで決まる
  • 契約書・請求書・仕入れ先とのやり取りを見て、機械ごとに「誰の物か」を書き出す
  • 仕入れ先から借りている機械は、閉店を伝えるときに引き取りの日と方法を相談する
  • 査定を頼むときは、自分の物だけを一覧にする

リース中の機械の扱いは閉店するときリース中の厨房機器はどうなる?にまとめています。

② 水|エスプレッソマシンは給水・排水・浄水器とつながっている

業務用のエスプレッソマシンは、タンクに水を足すのではなく、水道から直接水を引き、排水も配管に流しているものが多くあります。あいだに浄水器や軟水器が入っていることもあります。

確かめるのは次の3つです。

  • 給水・排水のつなぎを、誰が外すか(買取業者・撤去業者・設備業者のどれの見積もりに入っているか)
  • 浄水器・軟水器は自分の物か(ここもレンタルのことがある)
  • 運ぶ前の水抜き。ボイラーや配管に水が残ったまま運ぶと、こぼれたり、寒い時期に凍ったりするおそれがある。やり方は機種ごとに違うので、取扱説明書と業者の指示に従う

銘板(ラベル)には、メーカー・型式・製造年のほか、電源(単相100V/単相200V/三相200V)が書かれています。次の店の電気容量で使えるかが決まるので、査定のときに必ず聞かれます。

電気の切り離しは、壁や分電盤側の配線の処理なら電気工事士の作業です。一方、600V以下の機械の端子へのねじ止めや、差込み接続器へのコードのつなぎ外しは、電気工事士法施行令第1条の「軽微な工事」に当たります。どこまでが誰の作業かは、見積もりに入っているかで確かめてください。

製氷機を置いている店は、止め方と水抜きの順番を業務用の製氷機は、止め方で扱いが変わりますにまとめています。

③ 排気|焙煎機はダクトと燃料を先に分ける

自家焙煎の店では、焙煎機が店でいちばん大きな機械になることがあります。焙煎のときは煙が出るので、排気のダクトが外へつながっています。煙やにおいを抑える装置を後ろにつけている店もあります。

  • 燃料:ガス式か電気式か。ガスなら都市ガスかLPガスか。ガスの種類が違うと、次の店ではそのまま使えない
  • ダクト:焙煎機の本体と、天井・壁を通るダクトは分けて考える。ダクトの撤去や穴の補修は、機械の買取ではなく原状回復の工事として見積もられることがある
  • 大きさと重さ:入口・通路・階段を通るかを測っておく

ガスで動く機械の片付け(ガス栓・ガスの種類と買い手)は業務用のガスレンジ・フライヤー・ゆで麺機を閉店で売るとき、ダクトが見積もりを押し上げる理由は原状回復の見積もりが想定より跳ねるのは、たいてい設備です、搬出で止まる典型は厨房機器は「売れるか」より先に「出せるか」を見てください。

④ 粉と豆|査定の前に掃除しておくところ

  • グラインダー:刃のまわりやホッパー(豆を入れる容器)に、粉や豆が残っている。掃除しておくと、査定のときに状態が見やすい
  • エスプレッソマシン:抽出口(グループ)やスチームノズルのまわりの汚れ。分解が要る掃除は、無理にしないで業者に聞く
  • コーヒー豆の在庫:生豆・焙煎豆の残りは、売り切り・知人の店への譲渡・処分のどれにするかを、閉店日から逆算して決める

在庫の片付け方は飲食店の在庫・食材・酒類の処分方法、査定の前に用意する情報は厨房機器の査定を頼む前に、自分で用意しておく5つの情報にまとめています。

客席の家具・食器も一緒に考える

喫茶店は、椅子・テーブル・照明・カップなど、店の雰囲気をつくっていた物が多く残ります。コーヒーの機械とは値の付き方がちがうので、分けて見積もりを取ると比べやすくなります。

保健所への届出|許可証の業種名を見る

いまの食品衛生法施行令(第35条)の許可業種の一覧には、「喫茶店営業」という名前はありません。ただ、長く営業している店では、許可証に以前の業種名が書かれていることがあります。

閉めるときは、手元の許可証に書かれた業種名と許可番号をそのまま保健所に伝え、廃業の届出をします。焙煎した豆を店頭で売っていた、菓子を作って売っていたなど、飲み物を出す以外の営業もしていた店は、ほかに許可や届出を持っていないかも一緒に確かめてください。期限や様式は自治体で違うので、保健所に確かめるのが確実です。届出全体の流れは飲食店を閉めるときの届出はどこへ出す?を見てください。

順番の目安

  1. 機械ごとに「誰の物か」を書き出す(借りている物は返し方を相談する)
  2. 自分の物の銘板を撮り、電源・ガスの種類・寸法を書き出す
  3. 閉店を公表する前に査定を取る(順番は閉店時の買取は「査定は公表の前、引き取りは伝えた後」)
  4. 引き取り日を決め、給水・排水・電気・ガスの切り離しと、ダクトの工事を誰がするかを分ける
  5. 保健所に廃業の届出

よくある質問

豆の仕入れ先から借りているエスプレッソマシンは、売れますか

自分の物ではないので、売ることはできません。返し方・引き取りの日は、仕入れ先との取り決めで決まります。閉店を伝えるときに一緒に相談してください。

古いエスプレッソマシンでも買い取ってもらえますか

メーカー・年式・状態・電源で変わるので、一概には言えません。銘板の写真と、ふだんの手入れの様子が分かる情報をそろえて、複数の業者に見積もりを頼むのが確実です。

焙煎機のダクトも、機械と一緒に引き取ってもらえますか

業者によって扱いが違います。本体だけを引き取るのか、ダクトの撤去まで入るのかを、見積もりの段階で分けて聞いてください。ダクトの撤去は原状回復の工事として、別の業者の担当になることがあります。

まとめ

  • コーヒーの機械は、まず誰の物かを確かめる(リース・レンタル・仕入れ先からの貸し出し)
  • エスプレッソマシンは給水・排水・浄水器のつなぎと、運ぶ前の水抜きを誰がするかを決める
  • 焙煎機は燃料とダクトを分けて考える。ダクトは原状回復の工事になることがある
  • 保健所には、許可証に書かれた業種名で届け出る

閉店で残るコーヒーの機械・什器は、処分する前に買取の見積もりを取ると、処分費を減らせることがあります。当サイトでは、提携先へのお取次ぎでご相談を受け付けています。

※ 条文は2026年10月22日に e-Gov 法令検索で確認しました(食品衛生法施行令・電気工事士法施行令)。法令や手続きは改正されることがあります。最新の内容は所管の行政機関・専門家にご確認ください。

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