業務用のガスレンジ・フライヤー・ゆで麺機を閉店で売るとき|ガスの種類で買い手が変わる、油とガス栓の片付け

ガスレンジ、フライヤー、ゆで麺機、ガス炊飯器。火を使う機器は、飲食店の厨房の中心にあります。閉店で手放すとき、これらは冷蔵庫と同じ「厨房機器」として一括りにされがちです。

ただ、ガス機器には冷蔵機器にはない条件が1つあります。どの種類のガスで動く機械かです。これで買い手の範囲が変わり、値段の付き方も変わります。

ガスの種類が、買い手の範囲を決める

店で使われているガスは、大きく都市ガスとLPガス(プロパンガス)に分かれます。都市ガスの多くは「13A」と表示されます。

ガス機器は、使うガスの種類に合わせて作られています。 都市ガス用の機器を、LPガスの店でそのまま使うことはできません。逆も同じです。使うガスを変えるにはノズルなどの部品の交換が要り、交換できるかどうか、費用がいくらかは機種とメーカーによって違います。

つまり、

  • 都市ガス用の機器は、都市ガスの店が買い手
  • LPガス用の機器は、LPガスの店が買い手

になります。業者は、自分が売れる先に合うかどうかで判断します。査定を頼むときは、ガスの種類を最初に伝えてください。 機器の銘板(型番などを記したシールや金属板)に、対応するガスの種類が書かれています。

ガスの種類が査定に与える影響は厨房機器の査定額が下がる理由でも触れています。移転先でも同じ問題が起きる点は閉店ではなく移転するとき、厨房機器は持っていくべきかを参照してください。

機器ごとに見られる場所

機器査定で見られやすい点
ガスレンジ・テーブルコンロ口数、オーブン付きか、五徳とバーナーの状態、天板の焦げ付き
フライヤー油槽の数と汚れ、温度調節が効くか、油が抜いてあるか
ゆで麺機釜の腐食や水垢、給水・排水の部品が揃っているか
ガス炊飯器炊ける量、内釜の状態
焼き物器・グリラー網や受け皿などの付属品、焦げの程度

共通して見られるのは、焦げや油汚れが「使用感」の範囲か「劣化」かです。火を使う機器は汚れが溜まりやすく、汚れたままだと状態を判断できず評価が下がりやすくなります。査定を呼ぶ前に、外から見える面と付属品だけでも拭いておくと見え方が変わります。

もう1つ、点火して火が付くところを見せられるかも大事です。ガスを止めたあとの査定では、ガス機器は「動作未確認」として見られます。

フライヤーは、油を抜くまでが売る準備です

フライヤーを売るときに必ず出てくるのが油です。油が入ったままでは運び出せません。

  • 油は排水に流さない。 排水管やグリストラップの詰まりの原因になります
  • 事業で出た使用済みの油は、家庭ごみと同じには出せません。 事業活動に伴って出た廃油は、業種に関係なく産業廃棄物です(廃棄物処理法第2条第4項)。廃食用油の回収業者に引き取ってもらうのが一般的で、処分費を払って委託する場合は産業廃棄物の許可を確かめます
  • 最後の営業日から油を抜く日までの段取りを決めておく。 冷えて固まる油もあります

閉店で出る廃棄物の分け方は飲食店の閉店で出る廃棄物の処分、食材や酒類の始末は飲食店の在庫・食材・酒類の処分方法にまとめています。

ガスを止める順番

ガス機器では、止める順番を誤ると査定で動作を見せられなくなります。

  1. ガスが使える状態で査定を受ける(点火して見せる)
  2. 引き取り日を決める
  3. ガスの閉栓を申し込む。 都市ガスはガス会社、LPガスは契約している販売事業者に連絡します
  4. 機器の取り外し。 ゴム管やホースでつながっている機器と、金属の管で固定されている機器があります。固定されている機器の切り離しや、ガス栓の処置は、ガス会社や工事業者に依頼するのが安全です。LPガスの設備工事には、液化石油ガス設備士でなければ従事できない作業があります(液化石油ガス法第38条の7)

閉栓のタイミングは原状回復の工事とも関わります。電気・水道と合わせた順番は飲食店の閉店で電気・ガス・水道はいつ止める?で整理しています。

フードやダクトは、機器ではありません

ガス機器の上には、排気のためのフード(換気扇の覆い)とダクトがあります。これは機器ではなく、建物や内装の側の設備として扱われるのが普通です。

ガス機器を売っても、フードとダクトは残ります。撤去するかどうかは賃貸借契約の原状回復の範囲で決まり、費用が大きくなりやすい場所です(原状回復の見積もりが想定より跳ねるのは、たいてい設備です)。機器の買取の見積もりにフードやダクトが含まれているかどうかは、必ず確認してください。

業者を選ぶときのチェックリスト

  • 古物商の許可番号が表示されているか。 中古品を買い取る事業者には古物営業法の許可が要ります
  • ガスの種類(都市ガス・LPガス)を伝えたうえで査定してもらったか
  • 機器の型番・製造年を、全台同じ条件で複数の業者に渡したか
  • ガス栓からの取り外しを誰が行うか、費用は買取額と別か
  • フライヤーの油、ゆで麺機の水を、誰がいつ抜くか
  • フード・ダクトが見積もりの範囲に入っているかどうか
  • 値が付かない機器を、無料で引き取るのか、費用がかかるのか
  • 当日に金額が変わる条件が書面にあるか(見積もりの金額と、当日提示された金額が違ったら)

業者選びの手順全体は閉店時の買取業者はどう選ぶか、買取と処分を1枚で比べる方法は買取と処分の見積もりを1枚で比べるにあります。

「相場の数字」を載せていない理由

ガス機器の買取価格について、公的に集計された相場の統計はありません。 検索で見つかる金額は各社の実績や上限の例で、機種・ガスの種類・状態・時期によって大きく動きます。あなたの店の目安は、ガスの種類と型番を揃えて複数の業者から取った見積もりです。

よくある質問

LPガス用の機器を、都市ガスの地域の業者に売れますか

売れることはあります。業者がLPガスの店へ販路を持っていれば、買い手が見つかるからです。ただ、販路がなければ評価は低くなるか、対象外になります。ガスの種類を伝えたうえで、複数の業者に聞いてください。 地域によって都市ガスとLPガスの店の比率が違うため、同じ機器でも業者ごとに答えが分かれます。

営業を続けながら査定を受けられますか

受けられます。むしろ、営業中の方が火の付く状態を見せやすいので有利です。閉店を周囲に伝える前に査定を進める段取りは閉店時の買取は「査定は公表の前、引き取りは伝えた後」で整理しています。

焦げがひどく、掃除しきれません

落としきれない焦げは無理に削らず、そのまま見てもらってください。研磨剤や金属のヘラで天板やバーナーを傷めると、かえって評価が下がることがあります。拭ける範囲を拭き、付属品を揃えるところまでで十分です。

まとめ

  • ガス機器は、ガスの種類で買い手が分かれます。 最初に伝える
  • 焦げと油汚れは「劣化」に見えます。 外から見える面と付属品を拭いておく
  • ガスが使える状態で査定を受ける。 閉栓後は動作を見せられません
  • フライヤーの油は排水に流さず、回収業者へ
  • 固定配管の切り離しとガス栓の処置は、ガス会社や工事業者に依頼する
  • フード・ダクトは機器ではありません。 見積もりの範囲を確認する

ガス機器と冷蔵機器をまとめて相談すると、引き取りの日程と閉栓の日を揃えやすくなります。ご相談は無料査定・お問い合わせフォームから。当サイトは飲食店の閉店に関する情報メディアで、買取・回収は提携先へのお取次ぎとなります。

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