買取を頼む前に撮っておく写真10カット|査定が早くなり、当日の減額も減ります

閉店を決めて、厨房機器や什器の買取を頼む。このとき、最初にやることは電話ではなく撮影です。

理由は単純で、買取の査定は「どんな機械が、どんな状態で、どうやって外へ出せるか」で決まるからです。この3つが写真で伝われば、概算はその日のうちに出ます。伝わらなければ、現地を見るまで金額が出ません。

そして厄介なのが、現地で初めて分かった条件が、たいてい減額の理由になることです。「搬出できない」「型が古い」「電源が三相だった」。先に写真で共有しておけば、その分は最初から見積もりに入ります。

査定額そのものの決まり方は厨房機器の買取相場、査定が下がる要因は査定額を下げる要因にまとめました。ここでは「先に撮っておく写真」だけを扱います。

撮っておく10カット

① 厨房全体(入口から奥へ1枚)

何がどれだけあるかが一目で分かる引きの写真です。個別の機器を撮る前に、まずこれを1枚。業者側は、この1枚で作業規模を見積もります。

② 厨房全体(奥から入口へ1枚)

①と逆方向から。これが搬出経路の起点になります。1枚だけだと死角ができるので、必ず両方向から撮ります。

③ 各機器の正面(1台1枚)

冷蔵庫・製氷機・フライヤー・コンロ・食洗機など、1台ずつ正面から。まとめて写すと、あとで「どれの話か」が分からなくなります。

④ 銘板(メーカー・型番・製造年)── 最重要

これが1枚あるかないかで、査定の精度がまったく変わります。

銘板は機器の側面や背面、扉の内側に貼られた金属・シールのプレートです。メーカー名・型番・製造年月・電源仕様が書かれています。

  • 型番が読めるように、寄って撮る。斜めから撮ると光って読めません
  • 汚れていたら軽く拭いてから撮る
  • 製造年は査定に直結します。同じ型でも年式で額が変わります

⚠️ 銘板が剥がれている・読めない機器は、その旨を先に伝えてください。現地で発覚するより、はるかに話が早いです。

⑤ 電源まわり(プラグ・ブレーカー)

業務用機器は、電源が単相か三相かで扱いが変わります。プラグの形状と、分電盤のブレーカー表示を撮っておきます。

買う側にとっては「次にどこへ設置できるか」の情報なので、ここが不明だと評価が保守的になります。

⑥ ガス・給排水の接続部

ガス機器は、都市ガスかプロパンかで需要が変わります。接続部と、可能ならガスメーター周りを1枚。給排水は、シンクや食洗機の下を撮ります。

⑦ 傷・へこみ・サビ(隠さずに撮る)

ここは正直に撮ってください。

隠して査定を上げても、現地で見つかれば当日その場で減額されます。しかも、その減額は交渉できません。先に出しておいた傷は、最初から織り込まれた金額になります。

⑧ 搬出経路(厨房 → 店内 → 出入口)

査定額と同じくらい、費用に効く部分です。

  • 厨房から店内へ出る扉の幅
  • 店内から外へ出る出入口の幅と段差
  • 通路の曲がり角(大型機器はここで詰まります)

メジャーを当てて撮ると、なお良いです。搬出経路の考え方は厨房機器の搬出経路にまとめました。

⑨ 建物の外(間口・前面道路・エレベーター)

トラックが着けられるかどうかの情報です。

  • 店の前の道路の広さ(一方通行か、駐車できるか)
  • 2階以上ならエレベーターの有無とサイズ、無ければ階段の幅
  • 地下なら階段の段数と踊り場

⚠️ 2階以上・地下・エレベーターなしは、費用が大きく変わる条件です。先に伝えておくと、あとで「聞いていない」という話になりません。

⑩ 客席・什器・食器(まとめて数枚)

厨房以外にも値のつくものがあります。テーブル・椅子・カウンター・照明・食器類です。

「これは売れないだろう」と自分で判断して撮らないのが、いちばんもったいないパターンです。何が売れて何が売れないかは閉店で売れるもの・売れないものにまとめました。

撮り方の3つのコツ

① 明るいうちに撮る。厨房は照明が偏っていて、暗いと型番も傷も写りません。可能なら営業終了後ではなく、明るい時間帯に。

② 1台につき「正面+銘板」の2枚をセットにする。あとで見返すときに、この対応がついていないと照合できません。ファイル名か撮る順番で対応させます。

③ 動画より写真。動画は情報量が多いようで、型番が読めません。査定に使うのは静止画です。

撮らなくてよいもの・撮ってはいけないもの

  • リース中の機器は、そもそも売れません。先にリース会社への確認が要ります閉店時のリース機器の扱い)。撮る前に契約書を確認してください
  • 従業員や客が写り込んだ写真は避けてください
  • レジの中や帳簿など、金銭に関わるものは撮影対象外です

撮り終わったら

写真がそろったら、複数の業者に同じ写真を送るのが基本です。同じ情報を渡さないと、返ってきた金額を比べられません。

⚠️ 順番を間違えると、売れるはずのものが処分費に変わります。原状回復工事が先に入ると、機器を外から見られなくなり、買取のタイミングを逃します。撮影は「閉店を決めた直後」が最も早い着手点です。

まとめ

  • 買取査定は「何が・どんな状態で・どう出せるか」で決まる。写真はこの3つを伝えるためのもの
  • 撮るのは10カット ──厨房全景2枚/各機器の正面/銘板/電源/ガス・給排水/傷/搬出経路/建物の外/客席什器
  • 最重要は銘板。メーカー・型番・製造年が読める1枚があるかで、精度が変わります
  • 傷は隠さない。先に出せば織り込まれ、現地で見つかれば当日減額されます
  • 2階以上・地下・道路が狭いは、先に伝える。あとから出ると費用の話になります
  • 撮ったら複数社に同じ写真を送る。情報が違えば、金額は比べられません

具体的な査定は機器の状態・年式・時期によって変わります。金額の目安を知りたい場合は、写真を用意したうえで複数の買取業者に問い合わせ、内訳を比べてください。

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