フランチャイズの加盟店を閉めるとき、いちばん最初に確かめるのは「店の中の物のうち、どれが自分の物か」です。
個人店なら、店にある物はおおむね自分の物です。だから売れるもの・売れないものを仕分けて、買取に出せば済みます。
加盟店は、そこが違います。 同じ厨房に並んでいる機器でも、
- 自分で買った物
- 本部から購入した物(=自分の物だが、転売が制限されていることがある)
- 本部からの貸与品
- 本部が窓口になったリース物件
が混ざっているのが普通です。見た目では区別がつきません。 そして貸与品やリース物件を買取に出してしまうと、契約違反や横領の問題になります。 ここだけは、順番を飛ばせません。
⚠️ 本記事は一般的な整理です。フランチャイズ契約の中身は本部ごとに大きく違い、同じチェーンでも加盟時期で条項が変わります。実際の判断は、必ずご自身の契約書と、必要に応じて弁護士等の専門家にご確認ください。
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手順1:契約書で「終わらせ方」の条項を先に読む
閉店の相談を誰かにする前に、自分の契約書を開いてください。 見る場所は次の5か所です。
| 見る場所 | 何が分かるか |
|---|---|
| 契約期間と中途解約の条項 | 途中でやめられるのか、予告は何か月前か |
| 違約金・中途解約金の条項 | 残期間に応じて発生するのか、定額なのか |
| 設備・什器の所有権の条項 | どれが本部の物で、どれが自分の物か |
| 商標・看板・内装の扱い | 撤去義務があるか、いつまでにやるか |
| 競業避止の条項 | 閉店後に同業をやれるか、期間と範囲は |
🔑 このうち「違約金」と「所有権」の2つは、閉店にかかる総額を左右します。 物件側では解約予告と敷金・保証金の償却が総額を決めますが、加盟店の場合は「賃貸借契約」と「FC契約」の2本を並べて読む必要があります。 どちらか一方だけを見て閉店日を決めると、もう一方の予告期間に引っかかります。
⚠️ 物件を本部から転貸(サブリース)されている場合、この2本が絡み合います。 大家との契約が本部との契約と連動していて、片方だけをやめられないことがあります。 転貸かどうかは契約書の当事者欄で分かります。
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手順2:店の中の物を「3つの箱」に仕分ける
契約書を読んだら、現物を分けます。紙の上で分けるのではなく、実際に店を歩いて印を付けてください。
箱A:自分の所有で、処分も自由な物
ここだけが買取に出せます。 自分で買い足した調理器具、食器、客席の什器などが入ることが多い。値の付き方は品目でまったく違います。→客席のテーブル・椅子は売れるのか
箱B:自分の所有だが、処分に制限がある物
本部から購入した専用機器・POS・制服・什器などがここに入ります。「買ったのだから自由に売れる」とは限りません。 ブランドのロゴが入った物や、チェーン専用の仕様の機器は、契約で第三者への譲渡を禁じていることがあります。
➡️ 箱Bは、本部に「返却を希望するか・買い取るか」を先に確認します。 本部が引き取る制度を持っていることもあり、その場合は処分費がかからずに済みます。
箱C:自分の物ではない物
貸与品とリース物件です。 勝手に売ることも捨てることもできません。リースは閉店しても契約が終わりません。 残債・返却・違約金の扱いはリース中の厨房機器はどうなるかに整理しています。
🔴 迷ったものは、必ず箱Cとして扱ってください。 誤って売ったあとに買い戻すのは、売る前に確認するより何倍も大変です。
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手順3:「居抜きで次の加盟店に渡す」という道があるか
加盟店の閉店には、個人店には無い選択肢があります。 本部が次の加盟希望者を探している場合、店舗をそのまま引き継げることがあるからです。
- 本部にとっては、内装も設備も整った店を1軒維持できる
- あなたにとっては、原状回復も残置処分も発生しない可能性がある
➡️ だから閉店を決めたら、本部への連絡を後回しにしないほうがいい。 順番としては、本部 → 大家 → 買取・処分の業者です。逆にすると、選べる道が減ります。相談の順番の一般論は閉店の相談は、誰に・どの順番でするのかにあります。
⚠️ ただし「引き継ぎ先が見つかるまで待つ」は、家賃と人件費が出続けます。 待つ期限を先に決めてください。居抜きの引き継ぎ先を探す一般的な経路は閉店する店を居抜きで引き継ぐ人は、どう探すのかにまとめました。
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手順4:ブランドを外す作業を、スケジュールに入れる
加盟店にだけ発生する作業があります。 看板・のれん・メニュー表・制服・包材・店内サイン・そしてネット上の情報から、チェーンの表示を外すことです。
契約上、期限が切られていることがあります。 「解約後◯日以内に商標の使用を停止し、表示物を撤去する」といった条項です。撤去費用がどちらの負担かも、同じ条項に書かれていることが多い。
看板は費用が跳ねやすい項目です(→閉店で見落とされるのが看板です)。ネット上の店舗情報の閉じ方は閉店したのに、店がネットに残っているに手順があります。
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よくある順番の間違い
| やりがちなこと | 何が起きるか |
|---|---|
| 本部に言う前に買取業者を呼ぶ | 貸与品・リース物件を仕分けられず、査定がやり直しになる |
| 原状回復を先に発注する | 売れるはずの設備が撤去されて消える(→明け渡しまでに、買取をどの順番で入れるか) |
| 違約金を確かめずに閉店日を決める | 解約日が1日ずれるだけで残期間の計算が変わることがある |
| ロゴ入りの物をまとめて処分する | 本部が引き取る制度があった場合、払わなくてよい処分費を払う |
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まとめ
- 加盟店の閉店で最初にやるのは、契約書を開いて「所有権」と「違約金」を読むこと
- 店の中の物はA(売れる)/B(制限あり)/C(自分の物ではない)の3つに仕分ける。迷ったらCに寄せる
- 本部への連絡を後回しにしない。 次の加盟希望者へ引き継げる道が消える
- ブランドの撤去には期限が切られていることがある。 スケジュールに最初から入れる
A の箱が確定したら、そこから先は通常の閉店と同じです。 買取業者の選び方は閉店時の買取業者はどう選ぶか、引き渡し日から逆算する全体の段取りは閉店はどれくらいかかるのかをご覧ください。
⚠️ 繰り返しになりますが、フランチャイズ契約の条項は本部ごとに違います。 違約金の有無や金額、設備の所有権、競業避止の範囲は、このページの一般論ではなくご自身の契約書が正です。判断に迷う条項があれば、弁護士や中小企業診断士などの専門家にご相談ください。

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