ラーメン店、定食店、そば店。食券制の店を閉めるとき、厨房機器と並んで残るのが券売機(食券機)です。
券売機は、冷蔵庫やガスレンジとは性質が違います。お金を受け取り、お釣りを出し、売上を記録する機械だからです。そのため、売る前に片付けるものがあり、値段を左右する条件も厨房機器とは別のところにあります。
まず、その券売機が自分の物かを確かめる
券売機は、リースや割賦で導入されていることもある機器です。保守契約が別に付いていることもあります。
- リース中:所有者はリース会社です。売ることはできず、残債の精算や返却の話になります(閉店するときリース中の厨房機器はどうなる?)
- 保守契約あり:機械を手放しても、契約を止めないと引き落としが続きます(閉店したのに引き落としが止まらない)
- 買い取り済み・自己所有:ここで初めて、売るかどうかの判断になります
査定を呼ぶ前に、契約書か毎月の請求で確認してください。 自分の物でない券売機を査定に出すと、あとで取り消すことになります。
値段を分けるのは「今のお金に対応しているか」
券売機の買い手は、これから食券制で開業する店です。その人たちがまず確かめるのは、今のお客さんが持っているお金をそのまま受け付けられるかです。
旧紙幣・旧硬貨は引き続き使えますが、お客さんが新しいお金を出す場面は時間とともに増えていきます。新しいお金に対応していない券売機は、次の店で使いにくい機械として見られます。対応には紙幣や硬貨を見分ける部分の交換やプログラムの更新が要ることがあり、できるかどうか、費用がいくらかは機種とメーカーによって違います。
| 見られる点 | なぜ見られるか |
|---|---|
| 新紙幣・新500円硬貨への対応 | 未対応だと、買い手が改修費を負担することになる |
| 高額紙幣(一万円札など)を受け付けるか | 受け付けない機種は、お釣りの準備が増える |
| キャッシュレス(QRコード・電子マネー)対応 | 対応の有無で使える店が変わる |
| ボタン式かタッチパネル式か、ボタンの数 | メニュー数の多い店では足りないことがある |
| 据え置き型か卓上型か | 置ける場所が変わる |
自分の券売機がどれに当たるかは、銘板(型番が書かれたシール)と取扱説明書で確かめられます。型番が分かれば、メーカーの案内で対応状況を調べられることもあります。
査定の前に片付ける3つ
① 中のお金と鍵
券売機の中には、釣銭用の硬貨や紙幣、売上金が残っています。営業最終日の締めで回収したつもりでも、硬貨を補充する部分に残っていることがあります。
あわせて、扉と金庫の鍵が揃っているかを確かめてください。鍵がないと中を開けられず、業者も状態を確認できません。鍵の欠品は、それだけで評価に響くことがあります。
② 売上データと設定
券売機には、メニュー名・価格の設定や、日々の売上の記録が入っています。
- 残しておく必要のある売上記録は、先に控える。 閉店後も帳簿や記録を保存する期間があります(飲食店を閉めたあとの税金の手続き)
- 設定や記録の消去・初期化の方法は、メーカーか保守会社に確認する。 手順を知らずに操作すると、必要な記録まで消えることがあります
レジやキャッシュレス決済の解約時期は、券売機と別にPOSレジ・キャッシュレス決済は閉店したらすぐ解約していい?で確認してください。
③ 動くところを見せられる状態
電源を入れ、実際に紙幣と硬貨を入れて、食券とお釣りが出るところを見せられるのが理想です。電気を止めたあとの査定では、券売機も「動作未確認」として見られます。
運び出しで見落としやすいこと
券売機は見た目より重く、床や壁にボルトで固定されていることがあります。
- 固定を外す作業が、搬出費に含まれるかどうか
- 電源やLANの配線が、壁の中を通っているかどうか
- 店の入口や通路を、立てたまま通せるかどうか
この3点は下見で確認してもらってください。搬出で止まる典型は厨房機器は「売れるか」より先に「出せるか」にまとめています。
値が付かなかったときの出口
古い機種や未対応の機種は、値が付かないことがあります。その場合の出口は、個人での売買か、処分です。
個人に譲る場合は、鍵とデータの扱いを自分で済ませる必要があります(厨房機器を個人売買で売るなら)。処分の選び方は厨房機器の処分方法は4つしかないを参照してください。
業者を選ぶときのチェックリスト
- 券売機を買取品目として扱っているか。 厨房機器の業者でも、券売機は扱わないことがあります
- 古物商の許可番号が表示されているか
- 新紙幣・新500円硬貨への対応の有無で、査定がどう変わるかを説明してくれるか
- リース品は買い取れないことを、最初に確認してくれるか
- 鍵・売上データの扱いを、引き取り前に決めているか
- 固定の取り外しと搬出の費用が、買取額と別に書かれているか
- 当日に金額が変わる条件が書面にあるか(見積もりの金額と、当日提示された金額が違ったら)
業者選びの手順全体は閉店時の買取業者はどう選ぶかにあります。
「相場の数字」を載せていない理由
券売機の中古の買取価格について、公的に集計された相場はありません。 検索で見つかる金額は各社の実績や上限の例で、機種・対応状況・時期によって大きく変わります。特に新紙幣の発行前と後では、同じ機種でも評価が変わり得ます。あなたの店の目安は、同じ条件で複数の業者から取った見積もりです。
よくある質問
新紙幣に対応していない券売機には、値が付きませんか
一律に「付かない」とは言えません。対応のための改修ができる機種なら、改修費を見込んだうえで評価する業者もあります。一方で、改修できない機種や部品の供給が終わった機種は、値が付かないことがあります。型番を伝えて、改修の可否も含めて聞いてください。
鍵をなくしてしまいました
まずメーカーか保守会社に問い合わせてください。鍵の再手配ができる場合があります。鍵がないまま査定に出すと、中を確認できないため評価が下がるか、引き取りの対象外になることがあります。査定の前に、鍵の有無を業者に伝えておくと話が早く進みます。
閉店の日まで券売機を使いたいのですが
使えます。査定は営業中に受け、引き取りは最終営業日のあとに設定するのが一般的な段取りです。明け渡しまでの全体の順番は明け渡しまでに、買取をどの順番で入れるかにまとめています。
まとめ
- まず自分の物かを確かめる。 リース・保守契約が付いていることもある機器です
- 値段を分けるのは、新紙幣・新500円硬貨への対応
- 中のお金・鍵・売上データを片付けてから査定を呼ぶ
- 電源を入れたまま、実際に動くところを見せる
- 固定の取り外しと搬出の費用を、見積もりで分けて確認する
券売機と厨房機器をまとめて相談すると、引き取りの日程も揃えやすくなります。ご相談は無料査定・お問い合わせフォームから。当サイトは飲食店の閉店に関する情報メディアで、買取・回収は提携先へのお取次ぎとなります。
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